《博奕打ち 流れ者》又名The Drifting Gambler。
明治の中期、**小倉。博徒舟木栄**は渡世の義理から、篠崎一家の親分、弥平を刺した。それは熊谷剛平、清水新五、山形市造、石田仁助ら五人の旅人の仕事だった。だが、熊谷は途中で逃亡し、深傷を負った仁助は昔の女きくに渡すよう五百円の金を栄**に託し、死んでいった。栄**は、まもなく、すでにきくが死亡していること、娘のとみが東京へ移って行方不明であることをつきとめると、自分も深川の木場政一家へ草鞋をぬいだ。折しも、深川では辺り一帯を仕切る岩佐一家が賭場の客引きをめぐって事あるごとに、木場政と対立、その背後から金万一家の二代目にのし上った熊谷が争いの糸を引いていた。熊谷は小倉の殴り込みの際、逃亡した渡世上の恥をその時助けて連れ帰った客分の市造にかぶせて、自ら箔を売り、関東博徒会の大御所菊地駒之助から親子の盃を受けようと画策していた。栄**はとみの消息を訪ね歩く...
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